カテゴリ:文学フリマ( 60 )

第十六回文学フリマin大阪に参加しました

大阪開催、非常に盛り上がっていました。印象としては、売るにしても買うにしても学生さんや若い方々が非常に熱心だったなと思いました。なんか面白い子とも知り合えたし。
見本誌コーナーが会場のステージ部分、一段高いところにあって、立ち読みする人が群らがってるさまを視認できるのが斬新だなあと思いました。あんまり売れてない時間に見本誌コーナー見て、「あんなに人いっぱいいるじゃん」と元気をしぼりだすこともしばしばでした。
刺激的な1日でした。

単独参加のうえ、前日ほぼ1日中京都を歩き回っていたため、あまり新規開拓できなかったのが心残りです。
それでも、まあ多少は買ったので、頑張って早めに読みます。

LOL16号、どうせ売れねえだろと思ってあんまり作らなかったのですが、けっこうさばけて、もう在庫が関係者分くらいしか残ってません。だれだ、大阪は財布の紐が固いって言ったヤツは。
まだ作ってないんですけど、kindleの電子書籍にしようと思っていますので興味ある方はそちらでお願いいたします。
あと全体的に出品作品のデザインを気に入っていただいた方(16号の表紙は俺だけど)も多かったので、これはもう郡司さまさまです。

感想などありましたら、ツイッターとかブログとかなんやらでね、お願いしますね。

http://d.hatena.ne.jp/jugoya/20130414
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by lol_5 | 2013-04-15 21:50 | 文学フリマ

第15回文学フリマ読書感想「突き抜け5」

「突き抜け5」(突き抜け派)

4人の作家で小説が4本。
前回の「突き抜け4」では表紙と中身の挿し絵をくさしたが、今回は挿絵はなく、表紙も落ち着いた感じ。なぜだか少し寂しい。

ひのじ「ドナルドダックとコーヒーを」

人生のわき役にすら選ばれない、モテない三十路の女子が、友達に男子紹介されたけども持ち前のコンプレックスでウジウジする話。
相手に送るメールの文面なんかがリアルに「あ、これ良くない」って感じで、男でも身につまされるが、つかず離れずの三人称の、主人公の描写に愛嬌があるので、重かったりくどかったりはしない。
正直タイトルはあんまり好みじゃないけど、ラストのオチにほっこりした気持ちになる。
前回はがっつり少女小説だったけど今回は全然違くて、のびのびいろんなもの書ける人なんだなと思った。
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by lol_5 | 2012-12-02 16:23 | 文学フリマ

第15回文学フリマ読書感想「IT」

「IT」(おおきなかぶ)

2人の作家で小説が3本に短歌集が1本。装丁が丁寧でその筋のセンスが感じられる。

DJ Yudetaro 「友達の披露宴」

上京して貧乏暮らしをしている語り手に、在郷の友人から電話がかかってきて、今までの交流を振り返りながら彼の結婚披露宴に向かう、というわりとベタな「変な親友紹介物」。
まあ、展開はありがちとはいえ、友人「柳井」の、実直すぎてただ夢中に前へ進むことにしか興味を示さない、その破天荒な人柄と、そこから引き起こる絶妙にありそうでなさそうなエピソードは魅力的。語り手はバカバカしさを装いながらも、その得難く個性的な友人を、無駄のないことばでやさしく見守っている。
おっとりした気分で読める良い作品だと思う。
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by lol_5 | 2012-11-23 01:00 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「斬首刑」

木嶋章夫「斬首刑」(ストカスト)
短歌と、掌編小説が4編、あと文章。
小説に関しては、モチーフは全部バラバラだが、どれも表に出た瞬間にどうしても少しゆがんでしまい、しかもチリのように四散してしまう愛情を描いているように思えてなんともやるせない。こわばった笑顔で過ごす苦しみというか。
短歌については現代短歌の鑑賞法がよくわからないけど、官能的だったり猟奇的でありつつも、ひどく孤独で殺風景な雰囲気を感じるのが好み。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:47 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「迷宮図書」

佐藤「迷宮図書」(佐藤
『迷宮図書』なるタイトルの、謎の書物を入手した1人の男の冒険物語。
様式自体は上から下に文字が連なっていく、普通の小説のはずだが、なぜか仕掛け絵本のような不思議な読み口がある。佐藤氏の作品は過去何作か読んではいるが、作品内よりも前に、読者が本に触れる段階で、文体やメタレベルでの創意工夫があって興味深い。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:45 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「ガリア女」

牟礼鯨「ガリア女」(西瓜鯨油社
女にまつわる掌編が7編だが、すこしモチーフをずらした作品もある。ミソジニーを標榜しているけど、そうでもないような気もする。まったく女性を理解放棄して物体として扱うのは、わかったふりして下に見るよりはよっぽど理論的じゃないのかなあ。
「恋をした」「好きだ」と表現しそうなところを、全部「勃起した」と書いてるところは徹底した視点だなと感心した。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:44 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「レス・フロムファー」

ヤスオモリ「レス・フロムファー」
まず装丁がすごくセンスいい。自分で作ったのか印刷所に頼んだのかわからないけど、表紙から本文用紙から綴じ糸からこだわってるようで、挿絵のいれ方や文章の構成も含めて、総合的に「本」として持ってて楽しい。
内容は詩のような散文のような掌編小説のようなものの集合なのだが、なんというか、人の少ない公園で、周りが気づくか気づかないくらいの中途半端な声量で「わー」と言ってみる感じ。やるせない自意識を飾り立てず全開にもせずにコロコロって転がりださせてみるというか。
自分でもなに言ってるかわからないですが。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:40 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「V.A.」

「V.A.」(おおきなかぶ
3人の作家で、小説が4編に詩と短歌。表紙が可愛い。
 
DJ Yudetaro「A Short Story of Yi Takayuki」
財を成した日系人の男が、日本で隠居しようと愛人と共に邸宅を借りるも、何故かそこには歯科の設備が残されていて、成り行きで近所の住人相手にモグリの歯医者をすることになってしまう。
奇抜な展開と文章に漂うエキゾチックな雰囲気に引き込まれて読んだが、ラストが唐突な気がしてもったいなく感じた。
散りばめられたユニークなモチーフを、もっとまとまりをもって結末に流しこんでくれれば良かった。
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by lol_5 | 2012-01-09 10:18 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「COMPLEX」

霜月みつか「COMPLEX」(1103号室
タイトル通りに、様々なコンプレックスを題材にした掌編が8篇。どの話も10代から20代くらいの女性の一人称だが、ずいぶんと無愛想で淡々とした文章で、おそらく創作なのに随筆とか手記のようなリアリティを覚えた。作品の距離感が不思議な感じ。
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by lol_5 | 2012-01-08 19:05 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「アーキスとガラティア」

池田陽「アーキスとガラティア」(新詩抄)
ギリシア神話をモチーフにした戯曲。さすがにギリシア悲劇の形式ではないものの、嫉妬と陰謀とすれ違いで組み上げられた古典的な恋愛悲劇の構成に、奥ゆかしく美意識のある文章。あまりの端正さにまさかとは思ったが、デウスエクスマキナまでやってのけていてびっくりした。
現代劇でデウスエクスマキナ的な手法使えばかなりの確率で白けるが、古典的な構成にうまくはめれば意外とカタルシスがあることを知りました。
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by lol_5 | 2012-01-08 16:57 | 文学フリマ