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第13回文学フリマ読書感想「斬首刑」

木嶋章夫「斬首刑」(ストカスト)
短歌と、掌編小説が4編、あと文章。
小説に関しては、モチーフは全部バラバラだが、どれも表に出た瞬間にどうしても少しゆがんでしまい、しかもチリのように四散してしまう愛情を描いているように思えてなんともやるせない。こわばった笑顔で過ごす苦しみというか。
短歌については現代短歌の鑑賞法がよくわからないけど、官能的だったり猟奇的でありつつも、ひどく孤独で殺風景な雰囲気を感じるのが好み。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:47 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「迷宮図書」

佐藤「迷宮図書」(佐藤
『迷宮図書』なるタイトルの、謎の書物を入手した1人の男の冒険物語。
様式自体は上から下に文字が連なっていく、普通の小説のはずだが、なぜか仕掛け絵本のような不思議な読み口がある。佐藤氏の作品は過去何作か読んではいるが、作品内よりも前に、読者が本に触れる段階で、文体やメタレベルでの創意工夫があって興味深い。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:45 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「ガリア女」

牟礼鯨「ガリア女」(西瓜鯨油社
女にまつわる掌編が7編だが、すこしモチーフをずらした作品もある。ミソジニーを標榜しているけど、そうでもないような気もする。まったく女性を理解放棄して物体として扱うのは、わかったふりして下に見るよりはよっぽど理論的じゃないのかなあ。
「恋をした」「好きだ」と表現しそうなところを、全部「勃起した」と書いてるところは徹底した視点だなと感心した。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:44 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「レス・フロムファー」

ヤスオモリ「レス・フロムファー」
まず装丁がすごくセンスいい。自分で作ったのか印刷所に頼んだのかわからないけど、表紙から本文用紙から綴じ糸からこだわってるようで、挿絵のいれ方や文章の構成も含めて、総合的に「本」として持ってて楽しい。
内容は詩のような散文のような掌編小説のようなものの集合なのだが、なんというか、人の少ない公園で、周りが気づくか気づかないくらいの中途半端な声量で「わー」と言ってみる感じ。やるせない自意識を飾り立てず全開にもせずにコロコロって転がりださせてみるというか。
自分でもなに言ってるかわからないですが。
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by lol_5 | 2012-01-11 22:40 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「V.A.」

「V.A.」(おおきなかぶ
3人の作家で、小説が4編に詩と短歌。表紙が可愛い。
 
DJ Yudetaro「A Short Story of Yi Takayuki」
財を成した日系人の男が、日本で隠居しようと愛人と共に邸宅を借りるも、何故かそこには歯科の設備が残されていて、成り行きで近所の住人相手にモグリの歯医者をすることになってしまう。
奇抜な展開と文章に漂うエキゾチックな雰囲気に引き込まれて読んだが、ラストが唐突な気がしてもったいなく感じた。
散りばめられたユニークなモチーフを、もっとまとまりをもって結末に流しこんでくれれば良かった。
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by lol_5 | 2012-01-09 10:18 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「COMPLEX」

霜月みつか「COMPLEX」(1103号室
タイトル通りに、様々なコンプレックスを題材にした掌編が8篇。どの話も10代から20代くらいの女性の一人称だが、ずいぶんと無愛想で淡々とした文章で、おそらく創作なのに随筆とか手記のようなリアリティを覚えた。作品の距離感が不思議な感じ。
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by lol_5 | 2012-01-08 19:05 | 文学フリマ

第13回文学フリマ読書感想「アーキスとガラティア」

池田陽「アーキスとガラティア」(新詩抄)
ギリシア神話をモチーフにした戯曲。さすがにギリシア悲劇の形式ではないものの、嫉妬と陰謀とすれ違いで組み上げられた古典的な恋愛悲劇の構成に、奥ゆかしく美意識のある文章。あまりの端正さにまさかとは思ったが、デウスエクスマキナまでやってのけていてびっくりした。
現代劇でデウスエクスマキナ的な手法使えばかなりの確率で白けるが、古典的な構成にうまくはめれば意外とカタルシスがあることを知りました。
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by lol_5 | 2012-01-08 16:57 | 文学フリマ